ボーカル教室では、呼吸や声帯の構造、仕組みから教わります。
なぜ歌の練習のほかにボーカル教室では呼吸や声のしくみ、メカニズムを知る必要があるのでしょうか。
歌うときは腹の底から声を出せとよくいいます。
ボーカル教室に通うか迷っているボーカリストを目指す初心者にとって、これをすぐに実行するのは、至難の技です。
原のそこから声を出すという意味がはっきりとわかっていないのですから、当然のです。
まずは、専門的な深い声に関する知識ではなくてもかまいませんから、多少なりとも声を出すための楽器としての自分の体のしくみを、理解する必要があります。
ボーカル教室で学びながら、声の出るときのしくみを知ることです。
とはいっても、体の構造すべてについての専門的な勉強が必要なのではありません。
とりあえずは、声を出すときに関係する部分での基本的な知識でよいのです。
これを理解して始めることでボーカリストを目指して、ボーカル教室で勉強していく上での大きな差が出てくるのです。
ボーカル教室でボーカルのボイトレを始めるにあたり、一通りでよいから、必ず声のしくみとメカニズムを理解しておきましょう。
ボーカル教室…呼吸のメカニズム
声を出すときにかならず吐き出される呼吸は、肺がそれ自体の力で膨らんだり縮んだりして行なうのではありません。
肺を取り囲む胸郭(きょうかく)が、横隔膜、肋間筋(ろっかんきん)などの働きによって拡張したり収縮したりして、肺に作用して行なわれるのです。
ボーカル教室…横隔膜
横隔膜は胸腔と腹腔の間にあり、ふだんはお椀をふせたような形をした筋肉質です。
この筋肉が収縮すると、膜全体がぺったんこになって下がり、胸郭の容積が増します。