ギターを非常に高いレベルで演奏することを考えてみると、声についての考え方が変わります。声は楽器とよくいいますがボーっとああそうなんだではなく深くまで追求してみることでボイストレーニングに生かすことが可能です。
ギターでは音を出すことは簡単です。音を出すだけならボーカルと一緒で楽ですね。弦をはじけばいいだけですから。しかし単に音が出ているだけで「演奏」とはいえるものではなく音が出ているだけです。
ギターを弾くというのは狙った音程を正確に出せるということになります。ドレミという音程のメロディがあるならドレミの音が出る部分の弦を押さえて弾く必要がありますね。ギターを弾く人にとってはそこまでは簡単ですが、本当にうまいギタリストとは同じフレーズでも明らかに聞こえ方が違います。同じ音の高さの繫がりを出しているのにです。
プロのミュージシャンとなぜ差がでてくるのでしょうか?
ギターにたとえるならそれは一つはリズム感でしょうし、右手の使い方でしょう。ピックをどのような角度でどのくらいの強さで弦に当てていくのかまで気遣って音を出していくのです。練習の段階でも右手のニュアンスは繰り返し弾く琴で体に覚えさせていきます。何度も繰り返してステージでいつでもいい音ができるように練習を重ねていくわけです。
果たしてボーカルの声は楽器とはいうものの、そこまで自分の声がそういう風に出ているか考えて歌っている人がどの位いるでしょうか?高い声が出れば満足しているし、メロディが合っていれば良しとはしていないでしょうか?たしかに正しいメロディが歌えていれば御地ではないといえますがボーカリストとしてのボイストレーニングとしてはあまりにもレベルの低い話です。ギタリストが「ああ、そのコードなら押さえ方がわかる」と言うようなものですね。
「歌の声が楽器」という考え方は声帯のつくりに置き換えると非常に難解な科学的な話になってしまいますが、そうではなくて出したい音(楽器なら音ですし、ボーカルなら声)はやわらかいのか、硬いのか大きいのか弱いのか、息を混ぜたいのか、歌を歌うときにも考えてみましょうね。それが歌い方であり、ボイストレーニングで磨いていく部分です。
体の使い方でコントロールしていく部分なので繰り返しボイストレーニングが必要になってきます。
一度楽器の音について知っておくのもいいかもしれませんよ。
例えばギターのサイトならこういうブログとか。「
アコギの音」