6日に実施されたフランス大統領選挙の決選投票では、保守与党・国民運動連合党のニコラ・サルコジ前内相(52)が社会党のセゴレーヌ・ロワイヤル元家庭担当相(53)を制して当選確実となったわけですが、こういう選挙で見てしまうのは、その先の政策案よりもやはりスピーチの時の話し方。
海外でもボイストレーニングがはやっていたりするようですが、会話、スピーチ、発言にもっとも重さのある政治の世界でのボイストレーニングや会話術は必須の項目。
自分の将来がスピーチのうまさ、声の説得力で決まってしまうんですから大変なお仕事ですね。
一人一人の顔をハッキリと見て、話す言葉の内容、テンポ、間、リズム、すべてに考慮してさらに説得力のある話をする…
自己流の話し方ではおいつかない話し方・スピーチ。
ボイストレーニングで補うのは当然の流れでしょうね。
経済を中心にグローバル化が進む中、フランスの雇用・国際競争力・アイデンティティーをどう確保するかが選挙戦の争点とされていましたが、もしもすべての問題に対処ができる、政策案も完全なものを持っている人間がいたとしても、その人が有権者に対してそのことをアピールできる会話力、スピーチのテクニックを持ちあわせていなかったとしたら、当選することは不可能。
話し方でしか判断することができないですからね。
音楽の、シンガーが歌うという行為はライブや音源で人にメッセージを伝えるという仕事。
伝えるという点で言えば似ているといえるのでしょうか?
歌詞の表現方法は歌い方、発声方法、ビブラートのかける位置や歌いまわしで色とりどり、良くも悪くもなります。
ボイストレーニングを行うという行為は単にいい声、歌唱力の上達を目指す以上のすばらしいことだと自負を持っています。
敗れたフランス初の女性大統領を目指したロワイヤル氏は「母親」イメージを前面に打ち出し、社会・福祉政策の充実による「弱者への思いやり」を訴え若者に圧倒的な人気を誇っていましたが、ひょっとしてボイストレーニングや話し方講座にもっと通ってスピーチ力が高まっていたら?
と思うのはいびつな目線でしょうか?
投票率は80%を超えて1981年以来の高い水準となったようで、わたしのボイストレーニング方法の支持率もそのくらい行けばいいなあ、と考えつつ、さてと、音楽のこと考えよっと。